salon de émo.

元ボーダー女子流、感情(emotion)との上手な付き合い方。

痴漢を返り討ちに。示談金を受け取ってわかった本当の痴漢の怖さ

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ポジティブレゲエバイブス女子えりりーです。
 
19歳のときに大阪市営地下鉄谷町線の夜の電車で痴漢に遭いました。
 
それもスカスカの車両で、隣に座ってサワサワ
 
今以上に勝ち気で男勝りだった私はもう怒り心頭。
 
駅のホームに逃げる痴漢を追い詰めて押さえつけるところまで一人で済ませてしまったのでした。
 
痴漢に遭ったときの状況、周りの反応、現行犯で捕まえた後の流れ、示談金の額などなど私の体験を公開します。

 

ド平日の夜、梅田から乗った電車で痴漢に遭う

その日私は梅田で友人と遊んでいて、そのまま当時お付き合いしていた彼の家に向かう予定でした。
 
大阪市営地下鉄谷町線の東梅田駅ホームで電車を待っていると
 
サラリーマンのおじさんが私の斜め後ろに並んだのですが
 
なんだか妙に距離が近い気がする…けど気のせいかも、と感じる距離感。
 
もやっとしながら私は携帯でmixiを見ながら電車を待ちます。
 
するとおじさんはじわじわと一歩ずつ前進してきて
 
私の少し開いた脚の間に、自分の脚をそっと置いてきたのです。
 
そこまでの距離を詰められたことで、おじさんから漂うアルコールの臭い。
 
(ああ、酔っぱらい気持ち悪いな〜)
 
とイライラし始める私。
 
 
そのまま電車が来て乗り込むと終電1本前だけど
 
乗客全員が座っているし、まだ席が空いてるガラガラ加減。
 
逃げたい気持ちもあり、すぐ座席に座る私。
 
あとを付けるように隣にピタッと座ってくるおじさん。
 
・・・・・・・・・
 
完全にアウトだと今なら言えますが、いまいち確信を持てなかった私は
 
素知らぬ顔をしてイヤホンを装着。
 
「隙をがあるようにみせて、様子をうかがおう」作戦に。
 
 
「怖い」と感じるよりも相当イライラしてたので
 
痴漢なら捕まえてやろうとこの時点で意気込んでいました。
 
するとおじさん、なんと開いた二つ折りのガラケーで胸をつついてくる
 
(当時はまだスマホとガラケー半々くらいの時代)
 
 
「なにこのめっちゃ陰湿な痴漢!!何がいいの?!」
 
と混乱しながらも増幅する怒りを必死に堪えて顔色を変えない器用な私。
 
寝たふりして寄りかかってくるおじさん。
 
調子に乗って私のショーパンの隙間からパンツまで手を伸ばしてくるおじさん。
 
さすがに気持ち悪さが限界に近づいてきたので身を捩って避ける私。
 
 
なんて攻防戦のうちに駅でドアが開き…閉まる直前になった途端
 
私の顔を最後に覗き込み拝みながら急いで降りようとするおじさん。
 
 
許すわけもなく怒り狂った私は
 
「ワレなにさらしてくれとんじゃコラ!!!!!逃げとんちゃうぞ!!!!!!!」
 
と怒号を撒き散らしながらおじさんのシャツを掴み一緒に下車。
 
「痴漢ですか?!」と駆け寄る駅員さんに「そうです!」と答えながら
 
走って逃げようとするおじさんのシャツを一切離さずホームの隅まで追い込み
 
へたりこみ「ごめんなさい」ポーズを許すわけもなく、襟ぐりを掴み
 
ガンガンガンガン!!!!
 
「なにがごめんなさいじゃ!舐めたことしてくれよって!!!」
 
ガンガンガンガン!!!!
 
と怒りのまま揺さぶっていると駅員さんが来て止めてくれて鉄道警察も到着。
 
無事逮捕となったのでした。
 
 

警察署にて事情聴取で4時間拘束されて疲労困憊

被害届を出すために私も痴漢おじさんとは別のパトカーに乗って警察署へ。
 
状況説明、被害届の内容の確認、繊維やら皮脂の採取で4時間拘束されました。
 
もう怒り狂いすぎてヘトヘトだし夜中だし…
 
なんて関係なく問答無用で拘束です。
 
 
 
そして聴取の内容は仕方ないことですが、痴漢に遭ったばかりの被害者には酷。

状況説明と再現

どんなふうにどこを触られたか、細かく全て自分の口から話させられます。
婦人警官が対応してくれますが、対人で置換された時と同じ位置関係や動きのポーズで写真を何枚も撮られます
 

被害届を手書きで書いてるのをゆっくり確認

書くのが遅い。とにかく遅い。
そして詳細かつ事実に忠実に書かないといけないので、何度もその時のことを言葉にして伝えさせられます
 

繊維や皮脂の採取

透明のテープになっているセロファンのようなもので、触られたところをベリッ!ベリッ!とされて皮脂や繊維を取られます。 
 

犯人の姿が間違いないか確認

留置所?に居る犯人をマジックミラー越しに見せられ、間違いなくこの人物か確認させられます
 
 
 
私はめちゃくちゃ気が立ってたから大丈夫でしたが、普通なら大ダメージですよ。
 
 

ツイッターのエゴサで見たセカンドレイプの実態

そんな4時間にも及ぶ拘束の間に、証言になるかと考えツイッターでエゴサ
 
すると出てきたのは
  • 痴漢?か冤罪かわからないが
  • チャラチャラした女性
  • なかなか強い感じの女の子
  • ホントに被害者なのか?まさかの加害者なのか…。
  • わたしが男なら狙わないような、見た目でも痴漢したら黙ってなさそうな子
  • 「ちょい待て、コラァ」ギャル系姐さんの怒声
  • 乗客の話を聞いてたら相当際どい悪戯してたみたい
 
などといったツイートたち。
(髪は当時から金髪、夏場だったのでVネックにショーパンという格好でした。)
 
 
このツイートから
 
  • 乗客の人たちは痴漢に気付いていたけど全員が見て見ぬふりをしていた
  • 金髪の若い女性というだけで「痴漢されるようなおとなしい見た目の子じゃないし冤罪?」と疑われる
  • 痴漢は見て見ぬふりをしていた乗客達の話のネタ、ツイートのネタでしかない
 
ということがわかりました。
 
ああ…これが噂に聞くセカンドレイプ
 
痴漢されるより腹立たしくて悔しい…
 
これがこの事件中で痴漢に触られたことよりも遥かにショックを受けたことでした。
 
 

加害者の弁護士「同席するから犯人と会って謝罪を聞いてほしい」

当日は被害届を出し帰宅。
 
後日、相手の立てた弁護士から連絡がきたのですが
 
おっかなびっくり痴漢本人が
 
顔を合わせて謝罪をしたい
 
と言っているから会ってくれないかというお話。
 
顔覚えられて終了でしょう。
 
そもそも自分に性暴力を働いた人間と顔を合わせたい訳がない。
 
当然お断りをして、示談金の話をという弁護士と近所のファミレスで会うことに。
 
 
弁護士の話をきくと、痴漢のおじさんは当時38歳、妻子持ちの会社員。
 
またもやおっかなびっくり
 
奥さんからの謝罪の手紙なんてものをこさえて来たのです。
 
もう気味の悪さがオーバー・ザ・トップだったので当然突き返しました。
 
 

最終的な示談の条件と受け取った示談金の金額

しっかり罰金刑を受けて前科持ちとなったら示談を受けることにしました。
 
この時点で会って謝りたいとか、奥さんの手紙で気疲れMAX。
 
もうさっさと終わらせたい。
 
その気持ちでいっぱいになってしまったので、示談金を引き上げる余力もなく。
 
 
  1. 陰湿な痴漢被害
  2. 4時間拘束され不快な事情聴取
  3. セカンドレイプ
  4. コンタクトを取りたがっている恐怖
 
 
しめて…
 
 
 
20万円也。
 
 
 
安すぎ。
 
しかし示談の話になっただけでも御の字のと言われているのが現実です。
 
 

痴漢が駄目な理由を改めて考えてみてほしい

痴漢に遭うと、実際に触られる以外にも途方もない数のダメージを負います。
 
男性恐怖症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、人間不信…
 
様々なダメージを引き起こし、女性としての心だけでなく
 
人間としての尊厳までもバキバキに砕くのが痴漢行為。
 
痴漢が駄目な理由は決して単純ではありませんでした。
 
 
私はこの先の人生も絶対に痴漢を目撃したら見て見ぬふりはしません。
 
 
女性が声を上げるのはおかしい?
 
気が強そうな女性は痴漢に狙われない?
 
そんな神話は早急に無くしましょう。
 
 
痴漢も痴漢冤罪も、全ての性犯罪を滅ぼしましょう。